【今回予告】
戦線は膠着し、泥沼と化す一方、
ミリティアは未だ主力MTの不足に苦しんでいた。
アルマと言えど騎士級の前には木っ端と同じ。
濁流を防ぐための防塁にはなりえない。
その濁流に対するは機甲猟兵。
モナドライダーの血を啜る、戦場の蛭。
戦場を彷徨い、その最底辺へと行き着いた男。
ただ一人で戦いに向かう彼は、
MTを見捨てたのか、MTに見捨てられたのか。
眠りを忘れた猟兵にとって、
遠くで弾ける鉄のドラムこそが子守唄。
異界戦記カオスフレア MTイグルー
第二話「戦場の蛭は雨音に眠った」
――機甲猟兵、危険に向かうが本能か。
【ハンドアウト】
【PC1】
推奨ブランチ:VIPER
推奨コロナ:聖戦士
シナリオパス:原隊への執着
詳細;モナドライダーの血を啜る戦場の蛭、機甲猟兵。それが君だ。
最低の兵科だが、ラスチャック愚連隊という仲間がいたから耐えられた。
まあ、それも今じゃ昔の話だ。
黒い角の生えたMTに襲撃され、残存兵力は現在、君だけとなったのだから。
そして生還した君を待っていたのは、更なる戦いへの招待状だった。
所属艦をムスペルヘイムへと移しての、試験続行の辞令である。
―――どうやら、まだ眠るわけにはいかないらしい。
【PC2】
推奨ブランチ:アスリート
推奨コロナ:星詠み
推奨パス:機甲猟兵への疑問
詳細:君はミリティア技術試験部隊に配属されている、技術士官だ。
無論、技術試験部隊がモルモットでしかない事を、君は理解していた。
だが、理解はしていても認識が甘かったと言わざるを得ない。
今度の試験は「生身でMTと戦う」という到底信じられないものだったからだ。
MT不足や落ち込んだ士気を回復する為の、窮余の策――機甲猟兵。
時間稼ぎだとしても無謀なこの作戦。果たして自分に出来ることは、一体何なのだろうか。
【PC3】
推奨ブランチ:艦長
推奨コロナ:光翼騎士
推奨パス:PC1への驚愕
詳細:ミリティア技術試験部隊の母艦、その艦長が君だ。
今回、新たな命令によって僚艦ロジャーヤングから配属となった独りの歩兵。
対MT戦術構築の為、単独で騎士級と渡り合うという、馬鹿げた任務。
それに従事する人物は、驚くべきことにかつての君の友人であった。
一体どうして、このような事になってしまったのだろう。
【PC4】
推奨ブランチ:コーポレート
推奨コロナ:執行者
推奨パス:新兵科への落胆
詳細:君はネフィリム社からミリティア技術試験部隊へと派遣された監査官だ。
このような部隊が試験する兵器に、ろくな代物がある筈がない。
だが、それでも生身の歩兵によるMT戦闘などとは。ファイフの状況は最悪に近いようだ。
次の任務は『対MT戦術の構築』。生身でMTと戦う、馬鹿げた兵科の試験だ。
まあ、文句を言っていても始まらない。何とか任務を成功に導かなければ。
【オープニングフェイズ】
シーン1:影再び
シーンプレイヤー:PC2
久しぶりに訪れる技術本部。
君を迎えたマリア博士が渡してきた資料は、あまりにも馬鹿げた内容だった。
【マリア】「さて、今回あなたに担当してもらうものなんだけど……」
その内容―――要約すれば『既存の兵器を用いた歩兵によるMT迎撃の可能性の追及』
君も噂は聞いていた。すでにそれを前提とした戦技
【マリア】「戦況逼迫によって現地運用されていた歩兵によるMT迎撃。これの体系化が目的よ」
【マリア】「名称は――『機甲猟兵』」
シーン2:VANITY
シーンプレイヤー:PC3 PC4
―――ファイフ国営放送より
「4月1日、ついにリオコルノ側への反撃が開始されました。
リオコルノ側の脆弱な戦力は我がファイフの誇るMTの前になす術もなく、
我が軍は各地で破竹の快進撃を続けております。
政府は遅くとも9月までにはリオコルノ領を掌握できるものと発表致しました」
君たちはもちろん知っている。この放送が偽りであることを。
戦局はとても良好とは言えない。
だが、だからこそ『新兵器』が求められ――君達の仕事もあるというわけだ。
ムスペルヘイムは現在、補給基地にて補給を行っている最中である。
次に輸送されてくる『兵器』の為に。
シーン3:バイバイ兄弟
シーンプレイヤー:PC1
凄まじい地響きの響く中、君は塹壕に身を潜めていた。
キマイラとも、巨人族とも、ましてやあのアムルタートの糞ったれな竜どもとも異なる特有の足音。
それは一歩一歩着実に、君へと近づいてきた。
今の君にできるのは、敏感な奴らのセンサーに引っかからないのを祈る事だけ。
身にこびり付いた血と鉄と硝煙の匂いを洗い流す豪雨の中で、震えながら君は待ち続ける。
ラスチャック愚連隊の死骸の中に埋まって、只管に。
そして視界にはついに『奴』が―――
黒い角の生えたMTが現れ、そして――――――
暗転
君は其処が移動中のトラックの中だという事を思い出した。
目的地はムスペルヘイム。新たなる戦場だ。
■ミドル
シーン4:触れえざる者
シーンプレイヤー:PC1
PC2、4登場済 PC3は後から登場
艦橋の空気。
かつて仲間と共に乗り込んでいた事もある。君には懐かしい匂いだ。
とはいえそれを堪能している場合ではない。とりあえずは艦長に挨拶せねばならない。
なにやらオブザーバーらしい男がいるが、まずは着任報告をするのが筋というものだろう。
そう思い、君は艦長の居所を尋ねたのだが……どうやら何かの理由で遅刻しているらしい。
シーン5:炎の記憶
シーンプレイヤー:PC2
登場難易度:5
自動登場:PC1
――実質的な戦闘任務。それが今回の試験であった。
使用するのは対MT地雷。
現在、近隣都市へと移動中のリオコルノMT部隊を、
渓谷を用いて迎撃せよ、との任務だった。
君達は地雷を設置し終え、ひたすらに敵が来るのを待ち伏せている。
ついにMT部隊は来た。
黒い角の生えた騎士級に率いられた三機
その脚が地雷設置点へと踏み出され――
――そして何も起きなかった。
何たる失態!
予想以上の設置圧に地雷が『踏み潰された』のだ!
しばらくの小競り合いの後、MT部隊は後退した。
此方の兵力を警戒したのかもしれない。
だが――近いうちに必ず奴らは再襲撃をかけてくる。
果たして防ぐことはできるのだろうか。
シーン6:いつも貴女が
シーンプレイヤー:PC3
登場難易度:8
自動登場:PC1
かつてのPC1と、今のPC1。
あまりの変貌に驚愕した君は、
彼を艦長室へと招き入れた。
シーン7:ソルジャー・ブルー
シーンプレイヤー:PC2
登場難易度:8
自動登場:PC1
――深夜。
翌日の出撃に備え、PC1を探していた君は
彼を格納庫で見つけることが出来た。
本来ならMTや兵器が鎮座している筈の其処で
ただ黙々と銃器を整備しているPC1。
――まるで彼こそが兵器であるかのように。
PC1にはわかっていた。
あの黒い角の生えたMTの事は忘れられない。
忘れられるわけがない。
そしてどうやら――明日は雨になるらしい。
■クライマックス
シーン8:鋼鉄のララバイ
シーンプレイヤー:PC1
全員登場
――降りしきる土砂降りの雨。
ついに決戦の時は来た。
雨は熱を奪い、足場を奪い、視界を奪い、耳を奪う。
戦場の王様たるMT。その衣服を剥ぎ取るには十分だ。
裸の王様を相手に――教育してやろう。
■敵データ
ダスクフレア:黒い角の生えた騎士級
エネミー:準騎士級MT(A)(B)
■基本データ
【コロナ】 ダスクフレア
【ミーム】 富嶽/オリジン
【ブランチ】ミリティア/ファイター
【消費経験点】93(能力値:0 特技:93 装備:0 パスの追加:0 ブランチの追加:0)
■能力値/耐久力
【能力値】 肉体:3 技術:7 魔術:28 社会:2 根源:1
【戦闘値元値】 白兵:8 射撃:8 回避:7 心魂:11 行動:13
【戦闘値修正値】 白兵:8 射撃:8 回避:7 心魂:15 行動:13
【HP】 元値:237 修正値:1042
【LP】 元値:10 修正値:10
■準備された装備
部位:名称(必要能力/行動修正/ダメージ/HP修正/射程/備考/参照P)
右手 : (必:―/行:―/ダ:―/HP:―/射:―/―)
左手 : (必:―/行:―/ダ:―/HP:―/射:―/―)
胴部 :リンケージスーツ (必:【魔】6/行:0/ダ:―/HP:5/射:-/IJ063)
その他:魔術書 (必:-/行:0/ダ:―/HP:0/射:なし/CF134)
乗り物: (必:―/行:―/ダ:―/HP:―/射:―/―)
予備1: (必:―/行:―/ダ:―/HP:―/射:―/―)
予備2: (必:―/行:―/ダ:―/HP:―/射:―/―)
予備3: (必:―/行:―/ダ:―/HP:―/射:―/―)
■コロナ特技
【CF182/自/常/なし】□暗黒の太陽
根源以外の防御属性を得る
【CF182/自/常/なし】□夕闇の波動3
判定ダイスを[Lv+3]D6
CF182/自/常/なし】□輝く闇
【HP】0時、〈根〉以外の被ダメージを1/10(切上)にする
【CF182/自/セ/なし】□那由他の一瞬2
〔SinLv〕セットアップに行動できる。行動後[未行動]となる
【CF182/自/オ/なし】□禁断の法則
〔SinLv〕判定の[達成値]+20
【IJ060/自/常/なし】■忌むべき想念7
Lv2倍換算。【HP】+[Lv×100]
【IJ060/自/オ/なし】■絶望の一撃1
〔SinLv〕Lv2倍換算。[達成値]+50
【IJ060/自/常/なし】■不滅の悪1
Lv2倍換算。【LP】+[Lv×120]
【IJ060/自/オ/なし】□星を落とすもの1
〔SinLv〕宣:マ直前。[メインプロセス]の攻撃の対象を「シーン」にする
【IJ060/自/常/なし】□闇の祭器
代償に【HP】とフレアが指定されてる特技の代償を支払わなくてよい
プロミネンスは除く
■ミーム特技
【IJ058/自/効/なし】◆モナドリンケージ
セットアップにMTを準備できる
【IJ058/心/メ/なし】エクストリームアタック
MT専用。[白攻][射攻]のダメージ+[差分値]
【IJ058/心/リ/なし】ストライクバック
MT専用。[射攻]に[突返]を行う。[射攻]武器専用。射程制限有
【IJ058/自/常/なし】ワークスマシン
[分類:富嶽(MT)]のアイテムを経験点[Lv×15]点分常備化する
【IJ058/自/マ/3H】マルチロックオン
MT専用。メインプロセスの[射攻]の対象を[範囲]に変更する
【CF116/白/マ/5H】秘剣・一の太刀
〔SinLv〕[白攻]の[達成値]を+[【魔】×2]
【IJ056/白/メ/フ2】秘剣・稲妻重力落とし
〔SinLv〕斬艦刀専用。[白攻]のダメージ+[差分値×2]
【CF118/自/マ/2H】マルチワーク
即座に[マイナー]を2回行える
【CT053/効/リ/フ1】※龍の大公
[白攻][射攻]【心】対決によってダメージを与える特技に対して。任意の武器で[突返]を行う。この際、武器の射程は無視する
■装備
[CF134]魔術書(部:そ/射:な/HP:+0/【心】+1)
[IJ063]リンケージスーツ(部:胴/射:-/HP:+5/ミリティア専用)
■属性防御
肉体:○ 技術:○ 魔術:○ 社会:×
■戦術、設定、メモなど
■モナドトルーパー
【MT】 ゲオルギウス
【解説】
■アーマメントフレーム
[IJ068]ブレイドF (白/M/両)/【魔】×3+2D6/至
■MTオプション
[CT070]アニマ・サティ (アニマ)
■MT武装
[IJ071]近接防御機関砲 (射/M/搭)【技】/至 /至近距離に対する[白兵攻撃][射撃攻撃][突き返し]の達成値が全て+1
■総計
常備化:74
能力値:【行動値】20 【HP】+40 【心】+3
属性防御:[肉]○ [技]○ [魔]○ [社]×
状態付与/BS耐性:[飛行]× [転倒]○ [水中]○ [重圧]○
達成値:白兵攻撃+5 射撃攻撃+0 突き返し+5 回避+0
ダメージ:白兵攻撃+5 射撃攻撃+5 突き返し+0
■エンディング
シーン10:戦場の蛭は雨音に眠った
シーンプレイヤー:PC1
全員登場
――勝った、と思った瞬間だった。
背後からの銃弾が君の胸元を貫いた。
【準騎士】「……ぜい、ぜい……残念だったなあ……ぜい、ぜい」
【準騎士】「歩兵……なんざ……一発あれば……十分……………」
致命傷を負いながら生き延びていたパイロット。
それがコクピットから這い出し、君を撃ったのだ。
そう、一発で十分だった。致命傷だ。
斃れた君を、雨音が優しく包み込む。
――まるで子守唄のように。
シーン11:とこしえに栄光みつる歩兵
シーンプレイヤー:PC4
PC1以外全員登場
また、試験者が死んだ。
沈鬱な雰囲気に包まれるブリッジ。
――ふと、君は思い出した。
PC1。彼の原隊である「ラスチャック愚連隊」
あれは――もう壊滅していたのだと。
シーン12:夢轍
シーンプレイヤー:PC2
君は今、技術試験報告書を書いている。
果たして、今回の試験をどう評価すれば良いのか……。
君は――……。